寿司は無限

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魔法戦争全話レビュー 第六話『激闘と奪還』

第六話『激闘と奪還』

脚本:村上桃子 演出:真野玲 絵コンテ:小島正士 作画監督:高田晴仁・東島久志・緒方歩惟

 

 魔法戦争も中盤戦。狼神・蛍をトレイラーに返して、ついに十が帰ってくる。ただワシズ様たちが素直に従うわけもなく、十とウィザードブレス側の戦闘になってしまう。まあその辺は割りとどうでもいい。モブ魔法使いは準備してきたと言いながら十に負けるし。あとはくるみと狼神のフラグがますます立つ。

狼神「強くなれよ。もう一人で泣かなくてもいいようにな」

 武の心が離れているのを感じているくるみは、男ぶりのいい狼神にまんざらでもない様子だ。狼神はくるみに赤い宝石を託す。これはトレイラー本部へのゲートで、後半のくるみ奪還戦で使われることになる。

 十はまた武たちに敗北し、今度こそ奪還作戦に成功する。そして、今回の見どころはなんといってもワシズ様と桃花のガチバトルだ。この魔法戦争、主人公勢が弱い。魔法が発現して半年も経っていないのだから、当然といえばそうだが、戦闘の派手さまるでないい。そこで、ワシズ様vs桃花というカードだ。両陣営の最強クラスを投入することで、花のある戦闘を魅せてくれる。

 

ワシズ様「ひさしぶりだね~ちーびちゃん」

桃花「ちっ」

ワシズ様「今キミ先輩に向かって舌打ちしたよねぇ」

 

 やけにフランクな二人。何を隠そう彼らは魔法学院の先輩後輩なのだ。ワシズ様は32歳なので、桃花の年齢も自動的に推測できる。ワシズ様の破壊魔法アビスマーキュリーは目に映るものを液状化させる強力な魔法で、桃花は13分という死のリミットと蓄積し続けるダメージを背負って戦うことになる。

ワシズ様「オトナより子供のストッキングを破くほうが罪悪感でゾクゾクするなぁ!」

 桃花はアビスマーキュリーの能力によって、満身創痍だ。服は溶け落ち、肌の赤黒い傷が痛々しい。これが学院長中破だ。高度な魔法の応酬のすえ、桃花は切り札であるスペースアークを発動する。桃花が空間に開けた大穴は、大気圏外につながっている。当然、すべてのものが吸われていく。

ワシズ様「あくまで戦うか!チビ!だったら相手してやるよ!お前が溶けるのが先か、俺が吸い込まれるのが先か!」

 ワシズ様vs桃花の決着は近い。死を覚悟する桃花。全身血まみれで鼻血を流している。このアニメ、大ダメージを受けたキャラはなぜか必ず鼻血を流すのが常だ。そして、ここで奇跡のような幸運が訪れる。飛び上がった車がワシズ様に激突。彼は宇宙空間に放り出されたように見えた。桃花は空間を閉じるも、すでに限界を迎え、東京湾に落下していった。まあ二人とも生きてるんだけど。全治4ヶ月の桃花に対し、ワシズ様は結構ピンピンしているので、この勝負、ワシズ様の戦術的勝利といったところか。

 

 そして、十に変わる新たな五格候補として、月光が登場する。なぜ月光なのか。エンジェルハントはそこそこ強そうな能力だが、人格面での問題が多すぎる。ワシズ様はこの後武も勧誘するし、かつて魔法学院の姫や彼女への愛ゆえに死んでいった友への情がそうさせると思っていこう。